国土交通省で、標準的な運賃・標準運送約款の見直しに向けた検討会が行われた結果、令和6年1月以降に「標準的な運賃」については運輸審議会への諮問、「標準運送約款」についてはパブリックコメントを経て、以下内容について改正される見込みです。(令和5年12月22日)
令和6年3月22日に標準的な運賃について告示改正が行われました。
施行は令和6年6月1日からとなっておりますが、詳細は以下をご確認下さい。(令和6年4月2日追記)
目次
荷主等への適正な転嫁
運賃水準の引上げ幅を提示
- 運賃表を改定し、平均約8%の運賃を引き上げる
- 運賃表の算定根拠となる原価のうち燃料費を120円に変更し、燃料サーチャージも120円を基準価格に設定
荷待ち・荷役等の対価について標準的な水準を提示
- 現行の待機時間料に加え、公共工事設計労務単価表を参考に、荷役作業ごとの「積込料・取卸料」を加算
- 荷待ち・荷役の時間が合計2時間を超えた場合は、割増率5割を加算
- 標準運送約款において、運送と運送以外の業務を別の章に分離し、荷主から対価を収受する旨を明記
- 有料道路利用料を個別に明記するとともに、運送申込書/引受書のひな形にも明記
多重下請構造の是正等
下請け手数料(利用運送手数料)の設定等
- 下請け手数料(運賃の10%を別に収受)を設定
- 元請運送事業者は、実運送事業者の商号・名称等を荷主に通知することを明記
契約条件の明確化
- 荷主、運送事業者は、それぞれ運賃・料金等を記載した電子書面(運送申込書/引受書)を交付することを明記
多様な運賃・料金設定等
個建運賃の設定等
- 共同輸配送等を念頭に、個建運賃を設定
- リードタイムが短い運送の際の速達割増(逆にリードタイムを長く設定した場合の割引)や有料道路を利用しないことによるドライバーの運転の長時間化を考慮した割増を設定
その他
- 現行の冷蔵・冷凍車に加え、海上コンテナ輸送車、ダンプ車等5車種の特殊車両割増を追加
- 中止手数料の請求開始可能時期、金額を見直し
- 運賃・料金等の店頭掲示事項について、インターネットによる公表を可能とする